ろじうらのあかり

好きだからこそやるんじゃない やってるからこそ好きなんだ

アニメ感想:賭ケグルイ(1期)



 ちょっと前、季節の変わり目ということも相まって「なんか……今の自分、しなびている……しおしおや……」という事を感じたので、「そういえば、なんか賭ケグルイのアニメって評価高いんだっけ?Netflixにあったはずだし見てみよう」とポチったらOPで

 シリーズ構成:小林靖子
 制作:MAPPA
 
 「そら(靖子にゃんでMAPPAなら)そう(評価高い)よ!!!」ってなりました。
 貪るように一気見したので以下感想なんだー。




 


 「またトンデモ設定の学園ものだなー」と思いつつ蓋を開けたら作画と演出と脚本と声優の演技力が総掛かりで殴ってきて、最終話では「これガワがおかしいだけ中身は学園青春もののお手本みたいな話じゃん!!!友情と青春してる!!!!好き!!!」という気持ちになれた、大変よいアニメでした。2期が確定している上にメインスタッフ一緒なのですげー楽しみです。原作に行くかドラマに行くかちょっと迷っている。

 マジもんのギャンブル狂、破滅を厭うからこそリスクを負い、その上でルールと運の公平性に己の全てを載せる女、蛇喰夢子に学園が引っかき回される様は大変よろしゅうございました。彼女は「ギャンブルの先」ではなく「ギャンブル」を見ている、手段が目的と化しているタイプなので、ギャンブルに対してはとことん公平であり誠実であろうとするの、マジでブレてなくていい。3話のむくれっつら、気が狂うかと思った。なんでそこでそんな顔ができるのか本当に意味がわからない。かわいい。ミケ猫夢子、飼いたい。だが俺は夢子のパトロンになってやれない。
 そういう彼女だからこそ鈴井くんは魅せられてしまったんだろうな……若干ブラック・ラグーンのロックを思い出しますね。読者目線のキャラではあるけれど、彼にはまた彼なりの「ギャンブルに挑む理由」がある、という事を見せてくれた12話は感慨深かったしかっこ良かった……んですけど、「是非そうしましょう!適当に選びましょう!」と叫ぶ夢子さん、完全に楽園において人を拐かす蛇だったよ。「すごーーーーーーい!」がね、よかったね……早見さんの演技も相まって最高でした。

 生徒会役員、まあ妄さん以外は理解の範疇だし好きな所も多いですが、個人的には百合子さんの保身に全振りした小物っぽさ(それでもそれに守られているものがあるのも含めて)と清華さんの忠誠がよかったですね……。原作では清華さんにもギャンブルがあったと知って、2期のどこかで採用されないかな……という気持ちを抱いてしまう。生徒会で唯一底が知れないるなちゃんですが、12話でとことん公平な姿を見て「多分今後のこの子も信用できるな……」と思いました。夢子さんと綺羅莉にとっては、人生において最大の喪失となる大勝負であの態度だったからね。それにしても、るなちゃんのほっぺは100人中1000人ぐらいがつつきたくなるほっぺだった。おもちか。

 それにしても芽亜里ちゃん、1話で盛大に大敗し、利害関係から夢子と組んで、コンビ打ちっぷりを発揮、なんだかんだで夢子や鈴井くんに付き合う面倒見の良さ、最高では?と思うし、こういう所が青春してるなと思う。
 あとやっぱり鈴井くんを憎からず思っていたからこそ1話で夢子につっかかったし、12話で「夢子が負けたら学園を去る、それは夢子を一番近くで見ていたい自分にとってもリスクだ」と鈴井くんがブチまけた状況に魂抜けてて超かわいかったです。
 伊月ちゃん、11話の流れ某所で「勝った方が相手の人生を握る、という点においては豆生田VS夢子ではなく豆生田VS伊月、要するにただの痴話喧嘩では????」とか言われてて盛大に噴き出してしまった。
 「負けた人間はそのまま舞台から落とされるわけではない」という所が賭ケグルイの特徴でもあり魅力だと思うので、この二人は本当に化けたなーという印象です。

 いやー、それにしても刺激が過ぎたし、本人がブレずに、関わった周りが引っかき回されていく狂言回し、主人公は安心して見ていられるな……サンダーボルトファンタジーの殤さんを連想せざるを得ない。近頃だとゴブリンスレイヤーさんもかな。彼は彼で、少しずつ変わって行っておりますが。
 まあそれも、狂言回しポジの主人公に魅力あればこそなんですよね。 そういう意味では蛇喰夢子さん、魅力どころの騒ぎではないので、本当にこの原作、動かして正解でしたね。素晴らしいものを見せて貰ったし年が明けたら続きが見られるの、生きる気力が湧いてくる。

  ありがとう、Netflix。これからも課金、していくね。