ろじうらのあかり

好きだからこそやるんじゃない やってるからこそ好きなんだ

個人的なエンタメまとめ・2017年編


一つ前のエントリ、取り繕うのも面倒で正直にゲロったら思った以上に人生ヨロヨロフラフラでエンタメでシャブキメながらなんとか稼働している人みたいですねこれ(真顔)。
まあ間違っちゃいませんが。ちょっと自分に引いたのでオタクらしく、なんか適当に2017年に摂取して面白かったーとか、「よくできているなあ!」と感心したりした作品をジャンル問わずでぼちぼちあげようと思います。
2017年製という訳ではないので注意してね。

・映画
ベイビー・ドライバーhttp://www.bd-dvd.sonypictures.jp/babydriver/
マルドゥック・スクランブル「喪失を経験し、悪、人生の影に捕らわれてしまった魂がひとつの出会いをきっかけに、自分の人生を自分の手に「取り戻そう」とする」という点が好きな人はめちゃくちゃ刺さると思います。見てください。
主人公が「音楽を聴いて車のハンドルを握ると超人的なドライビングテクを発揮する」という設定で、その能力を活かして銀行強盗の逃し屋をやっています。そこから一人の女性との出会いにより足を洗おうと決意するが……という、ありきたりといえばありきたりなお話。
しかし先の設定により、劇中ではほとんど常に主人公の音楽が流れていて、映像もその音楽にマッチするように作られているので、アクションシーンなどは見ていてとても気持ちがよいです。OK GOのPVをイメージしてもらえると大体合っている。
あとは主人公にとっての「車」、「音楽」とはなんなのか?という事と、主人公が「ベイビー」というあだ名で呼ばれる事も踏まえると「プロットが!!!!よく出来ている!!!!!ヒューッ!!!!!!」と拳を振り上げ大喝采すること請け合いです。そういった意味でも「マルドゥック・スクランブル」との共通点が非常に多いなあ。
もちろんそういったことは抜きにして「カーチェイスが俺は見たいんだよォーッ!!」で見ても一向に構わないぞ!!たのしい!!!

「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグhttp://www.zaziefilms.com/jeegmovie/
好きな作家さんが紹介していて気になりつつも「地元が朝イチ上映のみーッ!!!」とくずおれた所に某所で重低音ウーハー上映をやっていて喜び勇んで見に行ったらめっちゃ好きな映画でした。
イタリアでは永井豪の「鋼鉄ジーグ」が国民的アニメとして流れていて、ジーグを見て育ったイタリアの映画監督がリスペクトを込めて作った映画です。
しがないチンピラがある日スーパーパワーを得て、それからどうする?というお話なのですが、自分にそういうパワーがあると知った直後の主人公の振る舞いなんか、アラン・ムーアのヒーロー観に通じる所がある気がします。以下ちょっと引用。

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「俺たちは実は凄い力を持っているんだが、ソファに座ってビール片手にテレビを見ているだけだ。スーパーパワーがあったって、やっぱりソファに座ってビール片手にテレビを見てるだけだろう。 馬鹿がコスチュームを着たところで、変な格好のおかしな奴が1人増えるだけだ。 ヒーローってのはスーパーパワーがあるとか、コスチュームを着てるって事じゃない。 自らの意思でもって世界を良くしようと戦う人々の事を言うんだ 」
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こういう話が好きな人は是非見て欲しい、まさしく「ヒーロー」の映画、お話でした。
所で、「肉体強化系のスーパーヒーロー二人が殺し合うとなったら、お互い銃弾の効かない体だから最終的には殴り合いになるよねー!!!!100億万点あげちゃーーーーう!!!」って感じのラストバトル、そりゃ予算の都合だとは頭の片隅で考えつつもめっちゃ好物でした。
「お姫さまのドレス」というモチーフ、色がすごく好きで、要するにアモーレなんだなと思ったんですけど、そういう所、イタリア映画だからなのかな……。
あと、舞台はローマですが「テロがあちこちで蔓延る2010年代のローマ」です。古めかしい街で、しかし2010年代の「現在」の人達、暮らしがあり、事件が起こるので、そういう意味では結構新鮮でした。
ちなみに某映画館の重低音調整、銃声になると「今、人が人に向かって引き金を引いたら人が死ぬ物が使われている!!人が死ぬ音がしている!!!」って感じがして最高でしたね……。

AKIRAhttps://www.bandaivisual.co.jp/akira/
これも某所の重低音上映でキメて、「こんなの映画館で脳髄にブチこまれたリアルタイム世代が逃げられるわけないだろ!心中お察し致します!!」って感じで最高でした。エモさの固まりだった……もう少年暴走団って時点でエモいから仕方がないんだけど。
冒頭バイクシーンのテールランプの残像とかマジで意味わかんないですね……これが88年て……。

「ThunderboltFantasy-生死一劍-」http://www.thunderboltfantasy.com/gaiden/
こちらのエントリで語っているのでどうぞどうぞ。http://asap1118.blogspot.jp/2017/12/thunderbolt-fantasy.html

・アニメ
宝石の国http://land-of-the-lustrous.com/
原作は申し訳ないですが何が起こっていて誰が話しているかが分かりづらかったので、アニメになったのがすごくありがたい作品でした。
黒沢ともよの名と声は魂に刻み込まれた感じがする。2期がありますように……。

ファイアボール ユーモラス」http://www.disney.co.jp/tv/sp/fireball.html
全3話てーッ!!!!! 懐かしくも愛しく切なく、心地よい450秒でした。
2話の「雨上がりの水たまりを飛び跳ねたい、と思ったりするかしら」の流れがすごくすごく好き。
ユーモラスのお嬢様デザイン、真面目に本当に業が深いと感じたのは絶対に私だけではないんだ。そのはずなんだ。


・漫画
ヒットマン(アメコミ)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003300.000007006.html
邦訳1巻から3年越しで完全邦訳、本当にありがとうございました。
「アメコミには色んなヒーローがいるんだぜ!悪党に犬を溶接して殺すヒーローとか!」というライター達の話から始まって邦訳が決定したこのアメコミですが、私の中で海外コミックスで永遠のマスターピースに決定いたしました。
ボンクラ達の生き様、ゴッサムの混沌の中生きる人々、何もかもが大好きです。犬溶接マンにはマジで足を向けて寝られない。
巻末のヘンテコヒーロー紹介、帯の作り、最終巻の背表紙、何から何に至るまで「ヒットマン」という作品を愛したエンターブレイン編集部の気概が伝わってくるようです。本当にありがとうございました。
トミーの事が大きすぎたあまりに墓標代わりのオーダーアクセを発注したりもした。

・小説
テスタメントシュピーゲルhttp://sneakerbunko.jp/series/testamentspiegel/
報われざること何一つとしてなからん。彼らの行路に光がありますように。(それ以外何か言うことあるかの顔)

・ゲーム
「VA-11 HALL-A」http://publishing.playism.jp/va11halla
今プレイ中で、EDにもたどり着いていないんですが、ドロシーのプロらしい線引きと矜持がめちゃくちゃいい女で、こういう「見た目10~13歳の性産業アンドロイドがプロのやり取りをする」という妙味、サイバーパンクならではだなって痺れました。わたしもドロシーちゃんを抱きしめて寝たい!通常料金で一向に構わねえから!!


今年は「自分を取り戻す」という事に重点を置こう、ということを秋ぐらいから実践していて、その御蔭なのかなんなのかはわかりませんが、「出会うべき時に出会うべきものと出会う」ようなタイミングで作品と出会うことが多い気がしています。
来年もいろいろあるので、それを全力で楽しめる心を作っていこうな!!!