ろじうらのあかり

好きだからこそやるんじゃない やってるからこそ好きなんだ

Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀2 第12話「追命靈狐」



 あと1話だよ……?来週最終回だよ……?

11話 13話


 


 凜の投げた風笛によって魅翼に連れ去られ運ばれた先は鬼歿之地、「妾に踊らされ血袋となる命もない、ええい忌々しい」と毒づく七殺天凌に対し婁震戒は「むしろここは私と媛の楽園なのでは?だって二人きり、媛を求める者もないのですよ?」という有様で、媛が完全に「こいつ……どうコントロールすればいいの……」という状態でして……というか流石に心中までは、そういう形の自発的な心中までは予想の範疇外だった。なんていうか婁さん、諦空時代から自己完結しきっているよな…… 。惚れた弱みも何もないじゃない……そう、惚れたと言えば、媛、まだ婁さんが自分にガチ惚れしていたと気付いていなかったんですねえ。レッドラのほうを知っていたので前提として考えておりましたが、気付いていないならそりゃ調子も狂うというものだな……。
  というか、「魅了で人間を狂わせて自分を求め傅く様を眺めて愉悦に浸る」のが特性であり趣味である剣なので、「持ち主なくば動くこともできない」という器物存在の剣そのものが持つ弱点は問題になりませんよーという剣なのに、「そもそも魅了が通じない状態でガチ惚れした人間に握られた事によって、無効化できていたはずの不利パッシブスキル「イニシアチブ(物理)譲渡」が完全に相手に通ってしまっているというすごい相性ゲーになっている。ひどい力関係だ。
  そして媛も今まで魅了頼りだった(こういう意味では「力(道具)に使われている」、と見ることもできる)せいで「自分を見ても魅了されない人間が存在する」という事に……いや思い至れるわけがなくない?ただでさえ「見たら即座に魅了」だし、相手は睦言を囁いてくるんだぞ?魅了されてるとしか思えなくない?????
 「徹底的に姫に尽くし、媛の喜びこそ我が喜悦」というタイプではなく「愛する媛と静かに暮らしたいだけ、それを媛が望むまいと媛ごと心中してしまえばよい」という……君……蠍瓔珞ちゃんが草葉の陰で泣いてるぞ……いや君にとってはどうでもいい事だったな……(かなしみ)。没王さんは本当に不憫。本当に。ていうか没王さんが倒されちゃったらますます西幽との風通しが良くなってしまうんじゃが???


 それにしても嘯狂狷、喪月之夜の特性をよくよく理解しておりましたね……まさか浪にパスさせるとは思ってもみなんだ、というか「傀儡化した人間」ではなくあくまで「喪月之夜の所有者」に従うんだな、とか色んな事が「えっそうなの!?」って感じだし、喪月之夜の操作性が「将の器」によって変わってくるとかマジかよ……そりゃ浪さんはそんなもん預かっても持て余すわな、あそこで手放したら操られた人がどうなるかもわからんわけで、本当に嫌らしいマンチ技を使われて絶体絶命の浪巫謠という場での殤不患殿、完全に「殤さま!!!!」って感じでした。黄色い声飛びまくりですよ。
 聆牙の「不患ちゃん!」がアドリブだったのか台本通りだったのか、すげーーーーーーーー気になるんですよね。 というか、2期におけるスタッフで一番その内心を知りたいの、聆牙役の小西さんですよマジで。浪の理解者かつ味方よりの中立、メタ事情にも踏み込んでいるあの立場、どうやって演じたのかマジで気になるよ。変形の時とか。ほんとにマジで。それにしてもオロオロしている浪巫謠どの、かわいかったな……そういえばダメージボイスが普段より高めでフフ……ちょっとときめいてしまいましたね……。

 少林サッカーばりの勢いでハチャメチャにボコられた嘯狂狷、通常顔、嗤い顔、眼鏡が砕けて青あざ作りまくったボコられ状態と、なんてバリエーションの広い悪党なんだ……。世界展でガラス無しで見られるの、最高じゃないですかね……。
  あと殤さんに「それだけの才気を持っていながら何故!!」ってぶち切れるシーン、今ちょっとウテナの黒薔薇編を思い出したりもしている。なんだろ……多分出自ダイスの出目が良くて、技能ポイントがめちゃくちゃ高かったんだろうな殤さんはな……。
 その「割と一人でどうにかなっちゃう」所が明らかになる度「殤さんあなた……そういう所ですよ……」という気持ちにもまあなります。「性に合わない」で、世が尊んで称えるほとんど全ての物を放り出しちゃうんだものなあ。
 この後の浪さんとのやり取りはすごくよかった。 あと殤さんと凜と浪さんが揃って歩いていたり、凜と浪さんのにらみ合いを殤さんが仲裁していると「ウィザードリィだ……」「中立がかすがいとなってパーティ解散を妨げている……」という気持ちがわき上がってきます。

  それにしても媛、さんざんオロついて最終的に「いーや、まだ殤不患という男がいる、そいつとどちらが強いか決着をつけるまでは未練じゃ!」って殤さんに頼るの「本当にこのまま心中は嫌だったんだな……」って感じがして面白いです。あと、うろたえたり怯える七殺天凌ってあまり想像が付かなかったので悠木碧はマジでいい仕事をした。
 
 で、これあと1話でほんとに終わるの?マジ?割と真面目に生きがいだったんですけど?????